エッセー集
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もぎ立てに限るとうもろこし
  
イネ科トウモロコシ属  学名 Zea mayL..     原産地 アンデス山麓

 6月に入るとスーパーにとうもろこしが並ぶようになります。 産地ははじめ長崎や熊本だった
りしますが、段々東に移って来て千葉や茨城になり、7月になると北海道産が出て来ます。
北海道産はスイートコーンと云って札幌大通公園の焼きとうきびと同じものですが、残念なこと
に北海道で食べるとうきびとは味がかなり落ちています。 無理もありません。 とうもろこしは
もいで数時間も経てば糖分が半減してしまうのです。 では、現地三浦産の朝もいだばかりの
とうもろこしはどうかと云いますと、糖分の半減した空輸の北海道産よりも甘くないのです。
 旨いとうもろこしは、やっぱり北海道でしか採れないようです。 

  さて、とうもろこしが今バイオ燃料の関係で俄然注目を浴びています。
とうもろこしの糖分を発酵させてエタノールを抽出し、車の燃料にしようと云う訳です。 エタノー
ルを燃料にした場合、ガソリンよりCO
2が7割減るので、地球温暖化対策となると考えられて
いるからです。
  しかし、ことは単純でなさそうなのです。 とうもろこしの価格が高騰したことで、他の代替穀
物の価格も高騰しました。 これは大変な物価高騰のスパイラルを招く危険があります。
家畜の飼料である穀物が上がれば肉や乳製品が上がりますし、穀物を原料とする加工食品も
上がることになるからです。 現に今、バターの姿がスーパーが消えています。
  その他に森林の破壊、食料格差の拡大に拍車をかける恐れも指摘されています。
そして、とうもろこしの9割をアメリカから輸入している日本は、穀物高騰の影響をもろに受け
やすいのです。  やっぱり穀物を燃料にするという発想はどこかおかしいのかもしれません。

 <とうもろこしの栄養素と効用>  
   葉酸、植物繊維、 ナイアシン  銅、亜鉛、 マグネシウム、リン、 カリウム、パテント酸
   ビタミンB1、 ビタミンB2、 ビタミンB6、
   リノール酸・・・・・コレステロールを下げる、動脈硬化の予防
   ビタミンE・・・・・・抗酸化作用、血行をよくする、冷え性・肩こりの緩和
                                            


                        2008.6.30