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果物の王者バナナ
バショウ科バショウ属 原産地 熱帯アジア、マレーシア
私が小学生だった50年前、バナナはパイナップルやメロンと並ぶ高級果物でした。
年に
2、3回の運動会とか遠足にしか食べられない果物だったのです。
当時菓子パンが1個10円、牛乳1本が10円という時代です。 バナナ1本が100円から200円位
はしていたと思います。 味も今の野菜感覚で食べるバナナの味とは全然違い、匂いや食感に
絶妙な高級感があってバナナ1本を食べるだけで大変贅沢で至福な気持ちになったものです。
時々、熱帯地方では食用として毎日のように食べられるというバナナが、日本ではこんなに
高いのはなんでだろうと思ったものです。
そんなバナナも今ではトマトやリンゴ並みの果物になりました。 バナナが一束5本で100円
という値段で売られています。 これがかって子供時代に仰ぎ見たあのバナナと同じバナナか
と思います。
昔は台湾バナナでしたが、今は圧倒的にフィリピンバナナです。 バナナは低温に弱く(最適
温度は15度、13度以下では低温障害を起し傷む)保存の効かない果物で、買って来て3日も
すると黒ずんで来て味も落ちます。
では、スーパーのバナナはなぜもぎたてのように見えるのでしょうか・・・・。
理由はこうです。 まだ青い内に収穫して定温輸送船で日本に運んで来てバナナ加工業者が
エチレンガスと温度調節により熟成させてから出荷していたのです。
そももそ植物防疫法という法律により害虫予防の見地から熟した状態のバナナは輸入出来なか
った為、こうして青い内に輸入していたという訳です。
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さて、今では高級感が薄れたバナナですが、やっぱり果物の王者です。
バナナほどに様々な栄養素を含んだ果物はないと言われます。 しかも 低カロリーでバナナ1本
が86キロカロリーは、ご飯の半分。 ダイエットやメタボ時代に最適な食べ物なのです。
バナナ1本100グラム中に含まれる栄養素と効能を整理して見ます。
1 糖質 22.6グラム ブドウ糖、果糖、ショ糖、デンプンなど。 吸収される速度が違うので
スタミナが持続出来るのです。 → スポーツ選手が好んで食べる理由はここにあり。
2 ビタミンC 16mg、 リンゴの4倍
ビタミンB1 0.04mg、 ビタミンB2 0.04mg、 ナイアシン 0.6mg
→ ビタミンB群は、糖質やたんぱく質の代謝に必要。
→ ビタミンB1は消化液の分泌を促進、食欲増進。
→ ビタミンB2は目や皮膚、口内の粘膜の発育増進、細胞の再生、
→ ナイアシンは脳神経の働きを促進、血行を促進
3 カリウム 390r
→ ナトリウムの排泄促進、血圧の引下げ、 「こむらがえり」の予防
4 マグネシウム 32r
→ 血圧の調整、骨の強化
5 食物繊維 0.3g
→ 便秘の予防、大腸がん予防
6 その他
体内活性酸素の酸化を防ぐ抗酸化力が高い食品、 免疫力を高める成分を
多く含む食品とされる。
2008.4.11