インターネット行政書士のフロンティア戦略 第 191号
令和7年7月18日発行
民事法務のフロンティアに鉱脈を目差すインターネット行政書士のマインドと戦略。

今回の目次
□ クレジット取引(ノンバンク)の中心業務は何か

ノンバンクには、クレジットカード会社と消費者金融会社があります。
まず、クレジットカード会社は、クレジットカードの発行、カード会員の
管理全般、決済機能の提供(クレジットカード決済による売上代金のキ
ャッシュによる支払い)、加盟店の管理及び指導、加盟店の新規開拓
などを主に行っている会社です。
しかし、これらの業務を全て行っている会社は、JCBなど大手の会社
です。 業務の一部しか行っていない会社もあり、外からは何をやって
いるのかは中々分かり難いのです。
クレジットカード会社を業務の内容により分けると、3つのタイプの
会社に分類されます。
・ イシュアー
入会希望者の信用調査、クレジットカードをカード会員に
発行する業務、
カード会員からの変更申出その他に対応する業務、
カード会員がクレジットカード決済した分に相当する代金を、
毎月集計してアクワイアラーに支払う業務
カード会員と加盟店とのトラブルを解決する業務 、
会員の未払クレジット代金を会員に督促し回収する業務
このようにカード会員に最も身近な業務を行っているクレジット
カード会社が、イシュアーです。
カード会員と加盟店とのトラブル解決に詳しい専門の担当者が
相談窓口に配置されており、また、カード会員が延滞したクレジッ
ト代金を返済する窓口があるのもイシュアーです。
・ アクワイアラー
クレジットカード決済が可能な加盟店を管理する業務
国際ブランドを受入れる加盟店と契約し、加盟店が適正な
取引を行えるように管理し指導する業務
イシュアーから受け取ったクレジットカード決済代金を
加盟店に毎月支払う業務
・ 国際ブランド運営会社 (VisaやMastercardなど)
クレジットカード決済に必要なネットワークの整備運営、
運用ルールの策定・管理などの業務
次に、消費者金融会社ですが、平成19年(2007年)頃に全体で20.9
兆円もあった融資残高は、10年で1/4にまで減らしました。
平成18年(2006年)12月の改正貸金業法の成立により、各社が一
斉に上限金利を27%から18%に引き下げ、過払金の返還(今日までの
累計で6兆円にもなる)に応じたからです。
そして、平成29年(2017年)3月には銀行カードローン全体の融資
残高が5兆4千億円となり、消費者金融の全体の融資残高を抜いた
のてす。
その後、消費者金融業界で、業界の大編成が起こりました。
大手消費者金融会社の生き残り策や大編成の底にあるものに関
する私の考えは、以下のコラムにまとめてありますからご参照下さい。
消費者金融を系列化した銀行 H29年(2012年)10月
要するに、中小業者の数が1/6にまで減ったのに対して、大手消
費者金融会社は銀行の傘下に入ることでどうにか生き残ったのです。
例えば、A社は三菱UFJフィナンシャルグループ、P社は三井住友
フィナンシャルグループの連結子会社になりました。
そもそも、それまで銀行が全く開拓して来なかった個人向け高金
利無担保小口融資(別名をリテール)の膨大な潜在的需要を発掘し
て育てたのは、消費者金融会社であり、その利便性のあるビジネス
スタイルは銀行カードローンにもそっくり受け継がれているのです。
ただ、銀行はクレジットカードの発行業務のみをやり、加盟店管理
やカード会員か延滞したクレジットカード決済代金の督促・回収業務
は連結子会社に委託しています。
つまり、A社やP社はもともと延滞債権の督促・回収業務を得意と
する会社であり、逆に銀行にはそのノウハウがありません。
しかし、そのノウハウなど銀行には必要なかったのです。
つまり、銀行は昔から子会社に保証会社を持っており、融資には
保証会社の保証を付けていました。
回収困難債権については、保証会社に代位弁済を請求して銀行
は一切の損失を被らない仕組みを構築していたのです。
銀行カードローンは無担保、無保証です。
しかし、銀行がA社やP社などの消費者金融会社に督促・回収業務
を委託しているとすれば、連帯保証人が付いているのと事実上変わ
らないと思われます。
また、J社のように大手クレジットカード会社(現在は三菱UFJフィナ
ンシャルグループの連結子会社)も銀行から督促・回収業務の委託
を受けている他、銀行カードローン債権の保証業務に力を入れてい
ます。
収益源であった個別クレジット契約が段々減って行き、クレジット
カード決済が8割を占めるまでになった現在、クレジットカード会社は
保証業務に生き延びる道を見出したのです。
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