インターネット行政書士のフロンティア戦略  第126号   
                  平成27年10月3日発行 
      
民事法務のフロンティアに鉱脈を目差すインターネット行政書士のマインドと戦略。

                    今回の目次
               □ 
老人医療について


  私が財産管理契約を締結している高齢者Aさん(71歳)の様子を下に老人医療について
考えてみます。

  Aさんは5月に転倒して1ケ月の入院後、介護付有料老人ホームに入居しました。
ホームの食事はこの業界でも1、2位を争うもので、Aさんにも奇跡のようなことが起き始め
ています。

  10年間整形外科医でも治せなかった腰から下の関節の不具合(さび付いたように動作
が鈍い)がいつの間にか直っていました。

  最近のAさんは非常に饒舌になり、ホームの職員に自分から質問するようになり、
時にはヒートしてしつこく絡むことがあるといいます。

  5ケ月前まではマンションで独居暮らしで殆んど喋らなかったAさんとは全く別人のような
Aさんがここにいます。

  Aさんは10年間うつ病で通院しており、転倒以後は新たに1種類だけうつ病の薬(パキシ
ルCR錠12.5mg)を飲んでいましたがそれもまもなく飲まなくてよくなりそうです。

  このようにAさんには転倒を機に大きな変化が起きているのです。

  Aさんの転倒の原因は、MRI検査などでも分からず、うつ病の薬などの副作用ではない
かと推測されています。  入院した病院の主治医もそれを匂わしています。

  現在、 転倒前まで飲んでいた10種類の薬の全ては中止され、退院後は血圧の薬、胃の
薬(2種類)、頻尿の薬、睡眠の薬(2種類)を飲んでいますが、これらも必要なものだけに減ら
す予定です。

 
  高齢者特有の身体状況に見合った医療を老人医療と呼びます。
和田秀樹氏に拠れば、日本の大学病院でさえこの老人医療が必ずしも十分でないと云い
ます。  (和田秀樹著「自尊死のすすめ」より)

  和田氏は、高齢者に正常値神話は通用しないということを主張しています。

  例えば、高齢者にとってコレステロール値は正常値より高めの方がいいと云うのです。
その根拠として以下を挙げています。

 イ がんになりにくい
    理由 前がん状態の細胞を殺す免疫細胞はコレステロール値がある程度高い方が
        活発に働いてがんになり難くする

 ロ うつになりにくい
     理由  コレステロールにはセロトニンという物質を脳に運ぶ働きがある
 
 ハ 長生きする
     理由  疫学的データがある


  同様に血糖値や血圧も高めの方がいいと云います。
 
  血糖値を若い人並に下げると脳にブドウ糖が行き渡らなくなりボケたようになることが
あり、インスリンを減らすと見違えるように元気を取り戻すことがあるからで、

  また、血圧が高いからと降圧剤を飲むことで、体がだるくなったり頭がふらふらしたりして、
転倒のリスクが高まるからと云います。

  私は基本的に和田氏の意見に賛成です。
Aさんの変化を見ていて、高齢者の薬づけなどはとんでもないことだと思うこの頃です。


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