情報のコーディネーター  第95号
         
    平成26年11月10日発行
          窮すれば通ず。 情報こそ反転の力なり。 コトバで心の壁を破れ。

                   今回の目次
             □ ニューソートはキリスト教なのか
     


  マーフィーの成功法則は、ニューソートと呼ばれる系譜に属します。
ニューソートの主張は次のようなものです。

1 人間の心情と意識と生命は、宇宙と直結している。
2 原罪は存在せず、万人がキリストの力を内包している。
3 人間は神の本質の個別化された表現である。
4 全人類に喜びと成長と幸福の機会が既に与えられている。

  ニューソートは、クインビーの心理療法(「積極思考」がノイローゼ治療に効果があった)
に始まり、キリスト教の思想などと結びついて広まって行ったものです。

  マーフィーは「あなたが心の中でこうだと思ったことを、潜在意識は全て無差別に実現
してしまう」「私は永遠の宝庫(神)と一体である。 必要なものは、全て直ちに満たされる」
と云います。

  マーフィー(ディヴァイン・サイエンス教会の牧師です)は神のことを潜在意識と呼んでい
るのだろうと思いますが、これがキリスト教の神と同じ神なのでしょうか。


  キリスト教では、愛が神とされます。
愛としての神は自己犠牲的な神であり、人間の罪を赦し癒す神として現われます。

  一方、マーフィーの潜在意識は、繁栄や富や成功を叶えてくれるものとして位置付けられ、
キリストの力がいつの間にか現世利益的恵みをもたらす力になっています。
これは恐らく、正統派キリスト教会から見れば、異端になるだろうと思われます。


  しかし、聖書をよく読みますと次の言葉が見つかります。

 「神は存在する。 あなたたちの中で働いているものとして存在している」
  (パウロのフィリピ人への手紙)

 「私が与える水は、与えられた者の中で永遠に湧き出る泉となり、永遠の命へと導く」
  (ヨハネ福音書)

 「もしもあなたが信じるならば、どんな事でも可能になる」(マルコ伝)
 

  イエスの神は愛とされますが、ユダヤ教の父なる神と同じ神なのです。
父なる神は宇宙の創造主であり、人間を愛し神の似姿として人間を創造した神です。

  父なる神の本質が愛であれば、人間が繁栄し富み成功すること自体は神の意志に反す
ることにならない気がします。

 「永遠に湧き出る泉」を、繁栄や富や成功と解釈出来ないこともありません。

  逆に、自己犠牲的な神では近世の人間の癒しにはならず、その結果キリスト教離れが
起こったのだろうと思われます。

  キリスト教の変革ということが云われていますが、ニューソートの神解釈も変革の試み
の一つなのかもしれません。


 
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