情報のコーディネーター  第87号
         
    平成25年9月15日発行
          窮すれば通ず。 情報こそ反転の力なり。 コトバで心の壁を破れ。

                   今回の目次
          □  福島第1原発の汚染水漏れ問題
     


  2020年のオリンピックが東京に決定しました。   イスタンブールはイラク問題、マド
リードは財政危機問題、東京は福島原発汚染水漏れ問題と、それぞれ問題を抱える
中での東京の圧勝でした。

  マスコミはロビー活動の成果だと褒め称えていますが、あるIOC委員が「頭で決めた」
と云っていたように合理的な判断による投票が多かったからと思われます。
 IOC委員は日本の問題解決能力に掛けたのだろうと思います。

  さて、原発事故から2年半というこの時期に、突如降って湧くように起こったのが汚染
水漏れ問題です。   一体どうなっているのでしょうか。
 
  事故発生時に原子炉を冷却する為に多量に使用した水が汚染水になって溜まっている
上、現在も水で冷却しているので汚染水は増え続けているのですが、その汚染水は地下
貯水槽で保管されていました。  ここでまず今年の4月に約120トンの汚染水漏れが見付
かったのです。
 
  そこで東電はその汚染水を地上タンクへ7月までに全て移送しました。   しかし、
この地上タンクでも8月に約300トンの漏れが見付かったのです。

  また、原子炉建屋には地下水の一部が流れ込んでおり、それも毎日400トン汲み上げ
て地上タンクに送っていますが、このままでは満杯になってしまうので地下水の流入防止
策が必要になっているのです。

  8月9日には地上タンク周辺から毎時1800ミリシーベルトの放射能が検出されました。
これは人が4時間浴びると死ぬ量なのです。

 9月12日には、外洋に近い排水溝の下水から1リットル当たり220ベクレルのストロンチウ
ムが検出されました。
汚染水が水ガラスを越えて海洋に流れて出ている可能性があるとの報道もあります。

 安倍首相がIOC総会で「汚染水は港湾内で完全にブロックされている」と発言していた
だけに、汚染水漏れの防止策を早急に実行して結果を出されないと日本の信用が揺ら
ぎ兼ねないのです。

  汚染水漏れ対策としては、以下のことが検討されています。

1 地上タンクはボルト締め付け式の「フランジ型」から「溶接型」に切換える。
2 建屋の冷却は空冷式にして、水を使用しない。
3 建屋の周囲の土壌に凍土遮水壁を設置する。
4 建屋が接する海岸に水ガラスと海側遮水壁を設置する。
5 放射性物質の除去装置「アルプス」の性能を向上させる。
6 汚染水が排水溝に流入させない為の土のうを構築する。

  茂木経産相は9月2日に予備費から数百億円を投入する方針を伝えています。


   ※ ご感想・ご意見をお寄せ下さい。

      →メールアドレス
redume@jcom.home.ne.jp




    発行者  :  行政書士田中 明事務所
  〒239-0822  神奈川県横須賀市浦賀5丁目42番11号
             TEL・FAX 046−843−6976
    マガジン説明用Webページ : http://lantana.parfe.jp/melkakez01.html
     内容証明郵便でブレイク! : http://lantana.parfe.jp/   
    インターネット法務支援室  : http://lantana.parfe.jp/seotope