情報のコーディネーター  第81号
         
    平成25年1月11日発行
          窮すれば通ず。 情報こそ反転の力なり。 コトバで心の壁を破れ。

                   今回の目次
           □  大乗仏教の大悲について                         

 大乗仏教は21世紀にますます必要とされる思想だろうと考えています。

これまで仏教に接する機会と云えば、仏教講座などに通っている一部の人を除いて、
葬式しかありませんでした。

  葬式で僧侶の唱えるお経の意味は全く分かりませんし、短い説教も故人は大往生
されましたに毛の生えた程度のもので、仏教の思想を伝えるものではありません。

  もともと仏教と葬式は何の関係もありませんでした。  
いつの間にか僧が葬式に関わる慣習が出来上がったというだけです。

  私は大乗仏教を勉強して知るにつれますます凄い思想だという思いを強くしています。
大乗仏教は誰でもが仏になれるという思想です。

『華厳経』に「初発心時、便成正覚」とあります。  
つまり、誰でも仏になれる因子(これを如来蔵とか仏性とか云います)を生まれた時から
持っていて、菩提心を起こした時に悟りが完成して仏になるのだというのです。

  この菩提心というのは、仏になって他者を救いたいという気持ちです。
その気持ちを持つだけで仏になると云っているのですから凄いことです。

  大乗仏教というのは、沢山の人に仏になって貰って仏になっていない人の救済に当
たって貰おうという思想なのです。

  この宇宙には本願を成就した仏と本願を立てて修行中の菩薩が沢山おり、衆生を
救済したいという仏や菩薩の大悲で満ち満ちていると考えるのです。

  そういう大悲は既に衆生の心の奥に届いており、心を清浄にすることでその大悲が
働いて来て我々を煩悩から救済して呉れるのだと云いうのです。

  また、仏や菩薩は化身として我々の前に現れることがあると云い、
親や教師や友人などこの世で出会う人が仏や菩薩の化身であるかもしれないのです。


  「自己実現」は20世紀の幸福観であったと思いますが、近年は1億中流の昭和40
年代〜昭和50年代とは違って格差が大きくなって来ています。
  本当の幸福は「自己実現」から、「他者の為に自己を献げる(大いなるものに自己を
委ねること)」に変わったという哲学者もいます。
 
  パラダイムが変化して来ている中で、大乗仏教は心の拠り所となり得る世界観を
先取りしていたと私は思うのです。

  大乗仏教についてコンパクトにまとめた本としては、竹村牧男氏の『大乗仏教入門』
校成出版社がお勧めです。


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