情報のコーディネーター  第136号
     
           令和3年3月3日発行
           窮すれば通ず。 情報こそ反転の力なり。 コトバで心の壁を破れ。

                         今回の目次
                    □  集団免疫説について



  今年の日本の冬のインフルエンザは、感染者が例年の三分の一程度に抑えられ死者も極め
て少ないのです。 

  これは、新型コロナウイルスの感染力がインフルエンザのそれより強かった為、インフルエン
ザの感染が抑制されたからとされます。

  尤も、インフルエンザウイルスの感染を抑制したのは、新型コロナウイルス感染者のリンパ球
から出るサイトカインという物質で、この物質がインフルエンザウイルスを殺していたのです。

  このように強いウイルスに感染した人体から出る物質で弱いウイルスをやつけて貰い、自分の
感染力をますます強める現象を、「ウイルス干渉」と云います。

  人類は誕生した500万年前からウイルスと共存関係にあります。  人類の遺伝子の多くはウイ
ルスの遺伝子に由来していますし、一方、ウイルスは動物や人類の細胞に侵入しない限り増殖出
来ません。

  しかし、人体が何千とあるウイルスにいちいち侵入されていたら、たまったものではありません。  
そこで、強いウィルスに感染したら、他のウイルスを排除しているのです。 
 
  また、人体に感染したウイルスも人体に抗体が出来ると死滅していき、リンパ球に免疫記憶と
して残ります。 

  免疫記憶は獲得免疫と呼ばれるもので、前と同じウイルスや類似のウイルスが感染しようとす
ると、リンパ球が一気に増加してガードしてくれるのです。

 
  さて、日本が欧米に比較し新型コロナウイルスによる死亡者が数十分の一と少ない理由を、
疫学的にマクロに説明しているのが「集団免疫説」です。

  日本で空港での入国制限を開始したのは3月です。  
それまでに弱毒株の新型コロナウイルスS型とK型を武漢など中国から沢山の渡航者が持ち込ん
でおり、強毒株の武漢G型が入るまでに多くの人が無症状の内にK型の集団免疫を獲得していたの
です。

  実は、S型とK型の作れる抗体は「特異抗体」と云って、「中和抗体」のような強力な抗体ではない
のですが、K型に限ってはT細胞から撃退力の強いサイトカインを出して感染を防御出来るのです。

  これに対して、欧米では1月から入国制限を開始していました。  
K型が入らなかった為、S型の作った弱い「特異抗体」しかないところに、強毒の欧米G型が入って
来た為、パンデミックを予防出来なかったというのです。


  「集団免疫説」に拠れば、弱毒株に曝露して獲得免疫を作りかつ維持することが最大のパンデ
ミック予防策であって、ロックダウンも三密も要らないということになります。


  ただ、基礎疾患があり免疫力が低下している高齢者に対しては手厚い保護が必要です。
高齢者が容体を急変させて死亡することがあるのは、サインカイトストームとADEが起こっている
からです。

  サインカイトストーム(免疫の暴走という)とは、腸や肺の表面にある血管の細胞から侵入したコロ
ナウイルスにより全身的に血栓が作られ、肺血栓症、心筋梗塞、脳梗塞などを起こし重症化させる
ことを云います。


  ADE(抗体依存性感染増強)は、免疫力の弱い「特異抗体」しかない場合、強毒なウイルスが来る
と攻撃が出来ないどころか、反って、やすやすと細胞内に侵入させ増殖を許してしまうこと云います。

  それまで元気だった欧米人が突然倒れて死に至ってしまったというのは、ADEの結果だったのです。

 
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