情報のコーディネーター 第127号
平成31年9月19日発行
窮すれば通ず。 情報こそ反転の力なり。 コトバで心の壁を破れ。
今回の目次
□ 停電という防災上の盲点
台風15号が南からまっしぐらに北上して来て三浦半島を縦断し千葉方面へ抜けて行きました。
私の住む横須賀市では9日朝3時頃に台風の目に入ると、風がピタリと止みました。
それもつかの間、4時頃からまた強風が吹き始め、暫くして停電となりました。
横須賀市は台風が年に1~2回通るところなので、その度に強風に襲われますが、40年住んで
被害が出たことはありません。
ですので、今回の停電は直ぐに回復すると思っていたところ、それが中々復旧しないのです。
昼になっても夕方になっても電気は付きません。
ラジオからは停電の情報が流れて来ず、冷房の効かない部屋でただじっと辛抱しているだけです。
停電から19時間経った午後9時半頃、やっと電気が付きました。
これでやっと陸の孤島にいるような、つんぼ桟敷のような状態から解放されたのです。
停電の原因は、私の住む地域の空高くを通っている高圧送電線からの引込線の電柱が倒れて
いたことによるものでした。
後で分かったことですが、高圧送電線の倒壊による停電に備えて、補完する送電システムが構築
されており、東電が補完系統に送電を切換えることで停電の復旧は早いとのことです。
逆に引込線の電柱の倒壊は東電も直ぐに察知出来ないのです。 その為、住民からの連絡が
あって始めて東電は復旧に動くので停電が長引くなる恐れがあるのです。
復旧してから色々なことが分かりました。
私の属する自治会には500世帯の住民がいますが、停電したのはその半分でした。
これも引込線の電柱の倒壊による停電の特徴です。
ラジオから横須賀地方の停電状況が流れて来なかったのも、要するに今回の停電が局地的
だったからなのです。
その点、千葉県の停電は深刻なものです。 家庭に電気を送る通常の電信柱が何本も倒れた
こと、倒木が多く復旧工事の障害になっていること、それが復旧を遅らせているのです。
断水が起きている地区もあり、凝固剤と簡易トイレの備蓄はあるのだろうかと心配になります。
幸い、横須賀では停電以外に大きな被害が発生していません。 私の家で云えば、8月から9月
の風物詩になっていたサルスベリの紅い花が全滅したこと、冷蔵庫のアイスが融けたこと位です。
今回の停電には盲点を突かれた感じがあります。 停電してもすぐ回復するとか、東電の対応
は早いとか、どこかで慢心しているところがありました。
家庭での発電機の備蓄を含めた停電対策の必要性を喚起させられた次第でした。
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