情報のコーディネーター 第102号
平成27年12月24日発行
窮すれば通ず。 情報こそ反転の力なり。 コトバで心の壁を破れ。
今回の目次
□ 睡眠中にのみ脳は再生する
脳の栄養素であるブドウ糖が消化されると老廃物が出ますが、通常の組織
にある老廃物を運ぶためのリンパ組織が脳内にはありません。
その代わり、脳脊髄液が老廃物を吸収して血管まで運んでいるのです。
この脳脊髄液による老廃物の吸収は、睡眠中にだけ行われます。
眠っている時だけ脳細胞が縮むので、脳脊髄液がその隙間を流れて血管まで
老廃物を運ぶことが出来るのです。
インシュリンという糖尿病に関係のあるホルモンは、睡眠中でないと分泌され
ません。
睡眠時間を減らすとインシュリンの分泌量が減って、血糖値が上昇すること
が確かめられています。
インシュリンはまたセロトニンという脳内ホルモンの合成に欠かせないホルモンです。
セロトニン(神経伝達物質で生体リズム、神経内分泌、睡眠、体温調節などに関
わるホルモン)は、体外から摂取したトリプトファン(必須アミノ酸)をインシュリンが
脳内に取り込んで合成されています。
睡眠が不足するとインシュリンの分泌量が減りその結果脳内に取り込まれるトリ
プトファンの量が減ってしまいます。
セロトニンは脳の覚醒状態を維持し気分を安定させる働きのホルモンで、夜に
なるとメラトニンというホルモンに変化します。
メラトニンは脈拍、体温、血圧などを低下させ睡眠の準備(心と体が休息の状態
に切り替わる)をし、やがて人に組み込まれている体内時計(概日リズム、サーカ
ディアンリズムとも云う)が機能して来て眠くなるのです。
睡眠にはノンレム睡眠とレム睡眠があり、それが1セット(90分位、レム睡眠は
その20%)になっていて、これを一晩で5回繰り返します。
ノンレム睡眠は大脳の睡眠と云われ、脳を休める睡眠です。
前半のノンレム睡眠は大変深い睡眠で、「いやな記憶」を消去してくれます。
後半のノンレム睡眠は浅い睡眠で、例えば習字やスポーツなどの学習した記憶を
定着させ、他の記憶と結合させる働きがあります。
これに対して、レム睡眠は身体を休める睡眠です。、
レム睡眠では出来事の記憶に索引を付けてエピソード記憶として、つまり、他の
記憶の中から取り出しやすいように整理して脳に定着させるのです。
このように質のよい睡眠を十分に取らないと、「嫌な記憶」が消えず心が癒され
ないばかりか、昼間に折角勉強したことも頭に何にも残らないことになるのです。
人にはおよそ24時間10分周期の体内時計(サーカディアンリズム、概日リズム)が
組み込まれています。
夜になっても眠くならないという睡眠障害のある人は、体内時計に慢性的なズレ
が生じている可能性があります。
脳の疲労を除去し、セロトニンという脳内ホルモンを合成し、学習した記憶を応用可能な
ように整理しているのは睡眠中だけですから、体内時計に合わせた生活習慣を確立する
ことが極めて重要になります。
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