職人型内容証明仕掛人の方法論 !  第76号
               [ 旧タイトル  内容証明郵便でブレイク! ]
                     平成22年1月22日発行
          職人型内容証明仕掛人が一発解決を目差す合法的仕掛け作りのノウハウ。

                       今回の目次
         □ 改正特定商取引法と改正割賦販売法でどう変わったか



  改正特定商取引法と改正割賦販売法が平成21年12月1日から施行されており、施行日以後の契約から
本改正が適用されます。
  さて、本改正によりどう変わったか、主な内容を以下に整理します。

1 訪問販売・通信販売・電話勧誘販売の指定商品・指定役務制を廃止し(特定商取引法と割賦販売法
 の何れでも廃止)→除外指定制に変わりました。 原則として全ての商品・役務に適用されるとする一方、
 クーリング・オフなどに馴染まない商品を指定して適用除外としています。

  除外指定商品については、政令で以下のとおり定めています。
       ※ 赤字が今回追加されたものです。
 イ 書面の交付及びクーリング・オフが適用除外となる役務・・・・・キャッチセールスによる飲食店・
   マッサージ・カラオケボックス・海上タクシーの契約

 ロ クーリング・オフが適用除外となる商品・・・・自動車販売、自動車リース、電気・ガス・熱の供給
  
 契約、葬儀の契約、化粧品、配置薬、3000円未満の現金取引
 ハ 金融商品など取引ルールを定めた別の法律があるもの
      

2  特定商取引法でクーリング・オフが出来る場合 →個別クレジット契約のクーリング・オフも同時に出
 来ることになりました。 
 ※ クーリングオフの起算点はクレジット契約書の受領日です。  クレジット契約書に不備が
   あれば、売買契約書に不備がなくても何時でもクレジット契約のクーリングオフが出来ます。


   クレジット会社にクーリング・オフをすれば、売買契約も同時にクーリング・オフされた
 と見做されることになりました。
    ※ 個品割賦購入あっせん →「個別信用購入あっせん」に名称変更されました。
      個別式ローン提携販売も →
「個別信用購入あっせん」として適用されます。
   ※ クーリング・オフしても使用利得の返還は不要となりました。


3  訪問販売で過量販売契約(いわゆる次々販売)に該当する場合、クレジット契約の解除が出来ること
 になりました。   代金の返還等はクーリング・オフの場合と同じです。
   なお、売買契約は連動して解除されませんので、販売業者に対しても解除の通知が必要です。  
 消耗品にも適用されます。 行使期間は契約から1年以内とされました。

4  訪問販売・電話勧誘販売・連鎖販売取引・特定継続的役務提供・業務提供誘引販売取引の販売業者が
 不実の告知や事実の不告知
をした場合、クレジット契約の取消が出来ることになり、また既払クレジ
 ット代金の返還を請求出来る
ことになりました。  
   なお、売買契約の取消は前から出来ました。 行使期間は、知ってから6ヶ月以内又は契約から5年以内
 です。  罰則も懲役2年以下から3年以下に強化されています。

5 クレジット契約による支払いが2ヶ月を超えた後の1回払、2回払でもクーリング・オフが出来ることに
 なりました。  
  なお、契約締結から2ヶ月超えた後となっている為、マンスリークリア(翌月1回払い)は個別信用購入
 あっせんに該当しないので適用されません
。  
           根拠条文 → 割賦販売法第2条3項・4項

  ※ クレジットカードを利用して契約する場合、1回払いでなく支払期間が2ヶ月を超えるリボル
    ビング払いにする
とクーリングオフや支払い停止の抗弁の適用が可能になります。

     

6  通信販売の広告に返品に関する特約(可否・条件・送料負担)を表示していない場合8日間に限り
 返品が出来る
ことになりました。 ただし、返品の送料は消費者の負担です。  
  インターネット通販の場合は、広告に加えて「最終申込み画面」にも返品関する特約をしていないと返品が
 出来ます。

  その他としては、訪問販売業者、個別クレジット業者の規制、調査義務、支払能力調査義務、電子メール広
告の規制、訪問販売のガイドラインなどがあり、通達では展示販売商法の明確化がりますが、次回に譲ります。


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