子孫への最高の贈り物 
      〜巻物家系図を残しませんか
 
 
 第28号
                平成18年4月21日発行

            今回の目次
        □ 「国家の品格」の読み方
        □ グレーゾーン金利は、撤廃か・・・。
 


   □ 「国家の品格」の読み方

 藤原正彦氏の「国家の品格」がベストセラーだそうである。
大きな書店に行くと、大抵入口に山積みされていますので頷けます。

 タイトルは、決して成功しているとは思いません。
私も正直、なぜこんな固いタイトルの本が売れるのかと思いました。

 最初は図書館から借りて読めばいいと思ったくらいです。
しかし、横須賀図書館も予約が一杯で何時借りれるが分らないという。
相当人気があるらしいということが分って、私も遂に買って見る嵌めになりました。
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 以下は、「国家の品格」についての、私の勝手な感想です。

 この本は著者の講演の書き下ろしらしいが、エセー風で非常に読み易い。
次にストレートな語り口が読む者の琴線に触れるようなところがあり、
いつの間にか藤原氏の論調に引き込まれてしまい、
読むのが止められなくなってしまいます。

 もっとも、藤原氏の意見に全て賛成というわけでもない。
しかし、独特の藤原正彦ワールドというべきものがあって、
多分引き込まれた日本人の多くは決して居心地の悪いものではないと思われます。
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 要するにいい意味で論理が明快かつ単純であり、読んでいて難解でないのである。
最近では養老孟司氏の「バカの壁」がベストセラーになっています。
この本も平易であるものの、謎解きのようなところが養老ワールドにはあります。

 結局、養老氏は何を言いたいのかを読者で考えさせるところがある。
それに対して、「国家の品格」の方はずっと明解である。

 さていよいよ中身です。
藤原氏は、論理よりも重要なものは情緒であると言います。
そして、新渡戸が語る武士道こそ最大の価値だというのです。

 私は新渡戸の大ファンなので、全く異論はありません。
しかし、最近まで武士道というのはそれほど話題になることはありませんでした。
それがなぜ今急にそうなのか・・・・・。
そして、どうしてこんなに多くの日本人の興味を引くのか・・・・・。
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 結局、勝ち組負け組とか何となく先の見えない閉塞感の中にあって、
武士道というのは古くて新しい感覚として映るのでしょう。

 西洋哲学の世界でも、伝統的な思想が行き詰まっているといいます。
そおいう流れの中で、武士道という日本の形、情緒といったものが、
どのような役割を果たせるか、それが試されているのかもしれません。

 その前触れのような本が「国家の品格」だと、私はひそかに思うこの頃です。


   □ グレーゾーン金利は、撤廃か・・・。
 
 金融庁はグレーゾーン金利を撤廃する方向で検討に入ったようです。
これは、特にサラ金にとって大問題です。

というのは、サラ金の経常利益というのは、
このグレーゾーン金利分そのものだからです。
金利が利息制限法まで下がったら、リストラに迫られることになるでしょう。

 そんなわけでサラ金は反対しているのですが、
その理由というのがたまげたものです。
金利を下げると貸せない顧客が増えて、闇金の犠牲になる者が増えると。
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 それは間違った理屈です。
闇金には、サラ金による多重債務者が餌食になっているのです。
そして、多重債務というのは、サラ金の過剰な貸付により発生しているのです。

 サラ金の過剰融資が減れば、多重債務者は減るのです。
今日の自己破産、その予備軍としての多重債務者の発生原因は、
サラ金の高金利にあるのです。
 
 それが偽らざる実態であり、
グレーゾーン金利の撤廃は前々から識者により当然のこととされていたのです。

 やっと当り前の法改正がなされようとしている。
グレーゾーン金利はおかしいと思っていた者のひとりとして、
感慨深いものがあります。

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