子孫への最高の贈り物 
      〜巻物家系図を残しませんか
 
 
 第5号
                        平成15年11月3日発行

           今回の目次
        □ 戸籍調査をして見ませんか
        □ 改製原戸籍って何だろう?



   □ 戸籍調査をして見ませんか

 先祖で分っているのは、曾祖父までという家が多いようです。
曾祖父の父母のことになると、名前や出身地すら朧げというのが普通です。
 しかし、古い戸籍を取寄せると、江戸時代末期の頃までなら記録に残っている
場合があります。

 そこで、少しでも先祖のことをもっと知りたいという方には、
今の内に戸籍調査をされることをお勧めします。
 というのも、 除籍簿の保存期限が80年ということもあり、
あまりゆっくりしていると廃棄されてしまう危険が高いからです。
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 特に戦前の戸籍は、今とは全然違い、「家」制度に基づく戸主中心の戸籍です。
男子が結婚しても除籍になりませんでしたから、一族がずらっと記載されています。
 今でこそ、結婚すると男女何れも除籍となり、新戸籍を持ちますが、
「家」制度の下では、女子だけが結婚により除籍となり、
新しい「家」に入籍したのです。
 ですから、結婚のことを「入籍する」ということがありますが、
これは「家」制度の名残なのです。

 「家」制度は終戦後に廃止されましたが、戸籍には記録を留めているのです。
そおいう先祖の戸籍は、多くのことを無言の内に語りかけてくれるはずです。
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 特に伝聞で僅かに知るに過ぎない曾祖父達というのは、
幕末から明治草創期に生まれ明治を生きた人々です。
 農民でも町民でも旧武士でも、青雲の志を抱いて故郷を旅立った人々が
多くいました。また、西南の役とかの内乱に参戦して、
落武者となって郷里を遠く離れた地方に住み着いたという人もいます。

 つまり、この時期に曾祖父達の多くは、かなり激しく移動しているのです。
戸籍を調べることで、曾祖父の出生地、そして転居の経緯が分ったり、
案外スゴイ人だったなんてことも判明するかもしれません。

 この歴史的に価値のある戸籍を、是非この機会に一見して見て下さい。
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 私事になりますが、現在は横須賀に住んでいますが、生まれは函館です。
曾祖父は兵庫県の浜坂町(日本海側)で元治元年(1864)に生まれた人で、
北海道へ渡ると漁場関係の仕事で一旗上げた人です。
「日魯漁業経営史」という、ニチロ鰍フ社史にも名前が出て来ます。
 この曾祖父には限りない興味を覚え、北海道や蝦夷地の近世史について
調べたりするのが最大の楽しみになっています。

 そこには、学校で習うような退屈な歴史とは全く違う、
血の通った本物の歴史があると感じています。

 貴方も自分史に挑戦して見ませんか・・・・・。
当事務所は、戸籍調査で精一杯お手伝い致します。


   □ 改製原戸籍って何だろう?

 戸籍調査で必ず出会う改製原戸籍について、少し述べます。
まず、改製原戸籍は、「かいせいげんこせき」と読みます。
実に聞き慣れぬ、「それって何?」と、思わず声を発したくなる名前です。
 
 古い戸籍なのだろうという印象が先立ちますが、
実は平成になっからも、発生しているのです。
 現在、戸籍の電算化が進められています。
この電算化されて横書きに改製された戸籍に対して、
従前の縦書きの戸籍を、「平成改製原戸籍」と呼んでいます。
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 この改製原戸籍ってそんなに使うことあるの・・・・・?
それが結構あるのです。
 家系図の作成ではなくてはならぬものですし、
相続人の確定や遺産の名義変更などで必要になるのが、これなのです。

 平成以前では、昭和22年に大きな改製がありました。
この改製前の戸籍を、「昭和改製原戸籍」といいます。
普通、我々がお世話になるのが、この原戸籍です。

 「昭和改製原戸籍」は、旧民法下で編成された戸籍ですから、
戸主を中心に、「家」に帰属する家族が孫や姪までずらっと載っています。
 この戸籍には便利な面があります。
この戸籍ひとつで、相続人の確定が済んでしまうところがあるからです。
また不動産の変更登記申請では、「昭和改製原戸籍」が不可欠な書類です。
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 ただし、改製後の戸籍には、改製時に死亡していた人や除籍になった人は、
記載されません。
 平成の改製後の戸籍でいえば、死亡、婚姻、転籍などで除籍になった人は
載っていません。その人達の身分関係を公証するには、「平成改製原戸籍」を
取る必要があるわけです。

 要するに、改製があると現在の戸籍から抜け落ちてしまう人もいるので、
改製原戸籍を取って、それを補完しなければならないのです。

 なお、昭和22年の改製作業は、実際に昭和33年から40年頃に掛けて
実施されましたので、市区町村でかなりのバラツキがあります。
 ですから、戸籍が何時改製されたかは、戸籍を取って見ないと
分かりません。

 はっきり言えることは、その時期をまたがって生きていた人がなくなったら、
「昭和改製原戸籍」を取る必要があるということです。
                       
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