内容証明郵便でブレイク ! 第8号
平成15年10月26日発行
今回の目次
□ うまい話には乗るな・・・絶対破綻するマルチ商法
□ 私のSEO論
□ うまい話には乗るな・・・絶対破綻するマルチ商法
まず、事例から入ります。
『Aさんは、ある説明会で最初に50万円相当の化粧品を買って組織の会員に
なってもらうが、後はAさんが知人を4人連れて来ればよく、入会の勧誘は私たち
がするからと説明され、またAさんの印税収入は月40万円以上に、
間違いなくなると言われた。
帰りに、アメリカでは、売上がぐんぐん上がっており、
加入者の勧誘は簡単に出来るなどと書かれたチラシを見せられ、
それを信じて、Aさんは本部と直接50万円相当の化粧品を買う契約をし、
組織の会員になった。
しかし、Aさんは入会しそうな知人を見付けられず、騙されたと思っている。』
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知人を4人連れて来るだけで、後は黙っていても月40万円入ってくるとは、
これが本当なら誰でもやりたくなるでしょう。
しかし、うまい話には、必ず落とし穴があります。
こんな商法をマルチ商法といい、必然的に破綻するのが分っている商法
なのです。
仮に知人の4人が会員になったとして、その知人も50万円の化粧品を購入し、
それぞれ4人の会員を集める必要があります。
こうして、連鎖的に会員を増やしていくことが印税収入の前提条件
になるわけですが、会員になる人には限度がある為、
結局破綻するのが必然なのです。
つまり、投下した50万円も回収出来ずに行詰ってしまうのです。
それだけでなく、被害者が同時に加害者となり、
知人との人間関係もぶち壊してしまいます。
これが、マルチ商法の実態です。
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特定商取引法では、マルチ商法のことを連鎖販売取引と呼んでいます。
当然、クーリング・オフが認められ、書面交付から20日以内です。
さて、こんな悪質なマルチ商法に対して、消費者がクーリング・オフでしか
対抗出来ないとは、少し甘くはないのか・・・・・。
実は、ねずみ講については、全面禁止なのです。
ねずみ講とマルチ商法は、前者が金銭配当組織なのに対して、
後者は商品流通組織であるという違いがあるものの、
破綻が必然な構造という点では全く共通しています。
マルチ商法を前面禁止出来なかったのは、さまざまな形態がある為、
構成要件的に対象を捉え切れなかったからと言われています。
その代り、特定商取引法で行為規制を厳格に定めています。
その結果、「実質的に禁止」に近い形になっているのです。
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それは、と゜ういうことなのでしょう・・・・・・。
ここでは、不実告知・事実不告知に関連して述べます。
法34条は、具体的に不実告知・事実不告知の対象事項を列挙しています。
@商品、性能その他内容に関する事項
A特定負担に関する事項 →組織加入時の商品の購入代金、入会金、登録料など
B解除に関する事項
C特定利益に関する事項 → 勧誘の相手方以外の後続参加者が支払う金品の配分
D連鎖販売業に関する事項であって、連鎖販売取引の相手方の判断に
影響を及ぼすこととなる重要なもの
さて、先の事例で、Aさんは「印税収入は月40万円以上に、間違いなくなる」と、
告げられています。
これが、まさにCに関する不実告知なのです。
また、マルチ商法がリクルートしうる人員に限界のあることは、客観的な事実であり、
それを告げなければ、Dに関して事実不告知に該当することになります。
つまり、「自分が泣くか、多くの他人を泣かせるか、そのいずれかになる」などと、
告げなければ、法34条違反を免れないということです。
これを正直に告げられる業者などはいないはずだから、
結局マルチ商法は消えて無くなるだろうと、立法当時は考えられたのです。
これが「実質的に禁止」の意味です。
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しかし、マルチ商法は消えないどころか、被害は増加を辿っています。
これらのマルチ商法の業者が違法に営業していることは、ほぼ間違いないのです。
法34条に違反した業者は、2年以下の懲役又は300万円以下の罰金
又はその併科に処せられます。
マルチ商法の業者をどんどん告発して、
最終的に絶滅させるべき悪徳商法がマルチ商法なのです。
□ 私のSEO論
話をがらっと変えます。
SEOが賑やかに成り始めたのは、昨年あたりからのようです。
SEOとは、検索エンジン最適化のことです。
要するに、グーグルなどの検索エンジンで上位に表示されるようにすることです。
検索エンジンで上位に表示されないと、
結局折角作ったHPも目にとまる確率がぐんと低くなり、
営業目的のサイトだと、アクセスアップ、売上アップに繋がらないわけです。
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SEOには技術的に色々あるのですが、キーワードが一番重要なようです。
このキーワードの選び方ですが、検索する人の立場になって選ぶべきです。
なぜかというと、人は検索する時、日常普通に使っていて、
頭にふっと自然に浮かんでくる言葉を入力するはずだからです。
例えば、「内容証明郵便」より「内容証明」の方を、普段使っていると思ったら、
「内容証明」の方をキーワードに選ぶわけです。そして、「内容証明」を本文で
多く使って書いていくわけです。
と、私もそう勝手に思い込み、本文の修正をしたりしていますが、
結果はまだまだです。
今のところ、いいサイトが必ずしも上位に表示されるとは限らないようです。
非常に情報が豊かで、コンテンツが充実している良質なサイトを、
ずっと何ページも後ろの方で発見したりします。
普通、人はそこまでは見ないでしょう。
いいサイトなのに、人の目に止まらず埋れているとしたら、
まことに残念なことです。
しかし、SEOは講じるのが当り前の技術ですから、やがて一般化するでしょう。
その時は、逆にコンテンツで勝負する本当にキツイ時代になるのかなと、
思ったりするこの頃です。
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