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職人型内容証明仕掛人の方法論 ! 第151号
平成31年3月19日発行
職人型内容証明仕掛人が一発解決目差す合法的仕掛け作りのノウハウ。
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今回の目次
□ 留保所有権と車検証の名義
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割賦販売法第7条では「所有権は、賦払金の全部の支払の義務が履行される時までは、
割賦販売業者に留保されたものと推定する」と規定されています。
「推定」とは、反証がない限り認められるということです。
その為、自動車をクレジットで購入した場合、自動車の所有権はクレジットの支払いが完
済されるまでクレジット会社に留保されます(このような所有権を留保所有権と云います)。
つまり、クレジット会社は購入者がクレジット代金を完済するまで所有権留保という形の担
保権を自動車に設定して、購入者はクレジット代金の完済後に自動車の完全な所有権を取
得することになります。
ところで、車検証は自動車の所有者を公証する公文書です。 所有権が留保されている
場合、所有者はクレジット会社に、使用者が購入者になっているのが通常です。
しかし、所有者が販売店になっている場合もあります。
さて、所有権留保は、クレジット債務に延滞が生じた時に自動車を引揚げて換金し残債務
の弁済に充当する為のものです。
そこで、車検証の所有者が販売店になっている場合、クレジット会社は自動車の引揚げが
出来るのでしょうか。
最高裁平成22年6月4日判決では、クレジット会社は対抗要件を具備していないので
留保所有権を行使して自動車の引揚げが出来ないと判断しています。
尤も、本判決の事案は、購入者の個人再生開始決定後にクレジット会社は別除権(破産手
続、民事再生手続によらないで、担保権を行使できる)を行使出来るかが争点になったケース
です。
しかし、購入者が個人再生又は破産開始の決定まで至っていない場合でも、車検証の所有
者が販売店になっていれば、購入者が引揚げに同意しない限り、クレジット会社の引揚げは困
難になります。
クレジット会社としては提訴し判決を得て名義変更の上、強制執行を申立て引揚げるしかな
く、実際にこんな迂遠な方法を実行したという話は聞いたことがありません。
ですから、車検証の所有者がクレジット会社になっていない限り、自動者が引揚げられること
はまずないと云えます。
なお、自動車の売買代金債務の連帯保証人が代位弁済により取得した販売店の有する留保
所有権に基づき別除権を行使する場合については、最高裁は破産手続開始時に販売店を所有
者とする登録がなされていれば行使出来ると判示しています(最高裁平成29年12月7日判決)。
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